お正月の仏壇・仏間用のお花について

仏花には、昔からの伝統や風習があります。
「仏花はこの花がよい」
「これは仏壇には向かない」
そんな決まりごとを、私自身も自然と身につけてきました。
だからこそ、
仏壇に松を使うと聞くと
え?」「おかしいのでは?」
と違和感を覚える方がいるのも無理はありません。
松は門松の印象が強く、
お祝いの花というイメージがあるからです。
でも松は、
一年中青々とした常緑の木。
お正月には、新しい年の節目を迎える象徴として使われてきました。
新しい年を無事に迎えられたことへの感謝や、
これからの一年を願う意味も込められています。
そのため
派手に使わず、主役にせず、
1本だけ控えめに添えるのであれば、
お正月の仏壇・仏間用のお花としても不自然ではありません。
今回作ったアレンジも、
お祝い感を出しすぎないよう、
色合いを抑え、全体の高さを低めにまとめました。
南天やキラキラした枝も、
あくまで短く、そっと添える程度にしています。
最近では
亡くなった方が好きだった花を供えたり、
あまり暗くしすぎない色合いを選んだり、
手を合わせる人の心が穏やかになることを大切にする方も増えてきました。
仏花の考え方も、
時代とともに少しずつ変わってきているのだと思います。

とはいえ、
どうしても古い考えから抜け出せない私もいます。
「これで失礼にならないかな」
そんなふうに迷いながら、花を整えることもあります。
でも一番大切なのは、
先祖に感謝し、手を合わせる気持ち。

伝統を大切にすること。

今の暮らしや気持ちに寄り添うこと。
その間で花を整えていく。
それが、今の時代の
仏壇・仏間用のお花なのかもしれません。

 

仏間に飾るお正月アレンジと、
玄関・床の間に飾るお正月アレンジの違い

「お正月アレンジ」と聞くと、
仏間用も、玄関用も、床の間用も、
使っている花材は似て見えることが多いです。
実際、
松・菊・カーネーション・南天など、
同じ花材を使うこともあります。
なので
花材だけで見分けるのは難しい
というのは、その通りです。
では、どこで違いが出るのか。
ポイントは 見た目の派手さではなく、作り方 にあります。

仏間に飾るお正月アレンジの特徴
仏間に置くアレンジは、
仏壇のある空間に馴染むことが大切です。
特徴としては、
・色合いが控えめ
・全体の高さが低め
・左右のバランスが整っている
・松や飾りは「1本だけ」「短く」
・キラキラした素材は使っても控えめ
お正月ではありますが、
お祝い感を前に出しすぎない のがポイント。
「静かに新しい年を迎える」
そんな雰囲気を大切にしています。

玄関・床の間に置くお正月アレンジの特徴
一方、玄関や床の間に置くお正月アレンジは、
「人を迎える場所」に飾る花。
こちらは、
・高さがあり、縦の動きがある
・赤・白・金など、はっきりした色使い
・松や南天を主役にしてもOK
・水引や金銀の枝なども使いやすい
お正月らしさをしっかり感じられる
華やかさがポイントになります。

③ 「派手・派手じゃない」だけでは分からない理由
多くの方は
「派手なら玄関用」
「控えめなら仏間用」
と考えます。
それも、もちろん一つの目安です。
でも実は、
・高さ
・重心
・飾りの入れ方
・主役の作り方
こうした細かな部分で、
空間への馴染み方 が大きく変わります。
花材が同じでも、
置く場所を考えて作ることで、
役割ははっきり分かれるのです。

花を扱う側として伝えたいこと
「これは仏間用ですか?」
「玄関にも置けますか?」
そう聞かれることは、よくあります。

正解はひとつではなく、
大切なのは
どこに置いて、どんな気持ちで飾るか。
だからrose.mでは、
最初に
「どこに飾りますか?」
とお聞きするようにしてる事があります
それだけで、
花の作り方は自然と変わります。

まとめ
・花材だけで区別するのは難しい
・違いは「派手さ」より「作り方」
・仏間用は静かに
・玄関・床の間用は華やかに